2005年05月02日

Analyst Relationsにおけるブログのインパクト

MediaRelationsならぬAnalyst Relationsの先進事例。

・Blogs' Impact on Analyst Relations/Strategic Public Relations

4月20日にGoogleが新サービス「My Search History」をリリースしたことを受けてForrester Research社のアナリスト・Charlene Li氏が自身のブログ上でコメントをしたところ、
Yahoo!のPRを担当しているFleishman Hillard社が即座に反応。My Search History同様
のサービスである「Yahoo!パーソナルサーチ」を宣伝するEメールが来たという。
posted by Yahnny at 12:24| Comment(0) | TrackBack(0) | マーケティング・PR | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

PRへのWikipediaの影響

・Wikipedia's Impact on PR (Part I)/MicroPersuasion

オープンコンテント方式のWeb百科事典Wikipediaは「人々の知識の集合体」として
権威と信頼性を増しつつあるが、これは、PRパーソンにとってクライアントの
情報をモニタリングする必要性が増してきていることを意味している。

つまり、クライアントにとって開示されたくない情報も全てオープンに
なってしまう可能性があるため、そのような場合にPRパーソンとして
どのように対処すべきか、という倫理的な問題を投げかけることになる。

例えば、
WikipediaでMicrosoft社を調べると
「一部の人間から、Microsoft社のソフトウェアは、競合企業のソフトウェアよりも
購入、使用、維持するのが高くつくと思われている」

McDonaldの場合、
「世界最大のレストランチェーンとして、エントリーレベルの労働者を搾取している
疑い、生産・加工過程における環境破壊、不健康な食品の販売、廃棄物の産出、
搾取的広告、家畜の搾取などで批判の的になっている。歴史傾向的に
フライドポテトのような高カロリー食品をプロモートするMcDonaldのやり方に対して
「澱粉のアーチ」(starchy arches*)というニックネームで評されている。

*McDonaldのgolden archesと呼ばれるM字型の看板を皮肉ったもの。

これらの情報を、当該企業の広報担当者は書き換えるべきだろうか?
我々はどのようなガイドラインに従うべきか?もし書いてある情報が間違いで
あることを証明できるなら、挑戦すべきかもしれない。もし本当なら、そのままに
しておくことだ。Wikipedia上では不適切な情報はすぐに排斥される。
posted by Yahnny at 12:21| Comment(0) | TrackBack(0) | マーケティング・PR | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ブログコンサルタントSteve Rubel氏インタビュー

PR会社CooperKatzにて、企業へのブログ導入コンサルティング
を行っているSteve Rubel氏のインタビュー

Interview: Steve Rubel/The Red Couch

以下、ポイントだけ紹介。

1)CooperKatz社のクライアントへのブログ導入事例:

1:Association of National Advertisers (ANA)

 ・ANA概要:
  −全国広告主協会。主にP&G、Sears、Disneyといった
   フォーチュン500企業により構成される通商団体。

 ・内容:
  −ANA CEOのBob Liodiceにブログをスタートさせ、CooperKatz社は
   メディアに対してプレスリリースを送付。これをNew York Timesが
   好意的に取り上げたことを契機に、以来、メディアは定期的に
   Liodiceのブログを訪問し、彼の発言をレポートするようになった。

 ・ポイント:
  −Cooper Katz社は、クライアントの門番(gatekeeper)として
   メディアとの間に介入することはせず、直接クライアントと
   メディアを対話させることを促した。
  −これは、クライアントの門番として介入することによってフィーを稼ぐ
   伝統的なPR会社のやり方とは完全に異なる方法だ。
  −意図的に身を引くことによって、PR業務をより効率化させている。
  −なぜなら、CooperKatz社は従業員20名の中規模PR会社だが、
   クライアントサービスに6〜10人の人員を割くことなく、
   世界中のクライアントに対応することができるからだ。

2:WeatherBug

 ・WeatherBug社概要:
  −天気予報のソフトウェア販売。本社はMaryland州。
   約2,000万人の顧客を抱えている。高い信頼と実績を誇り、
   National Weather Service(気象庁)は気象調査データの
   監査を委託している。しかし、WeatherBugの親会社
   AWS Convergence Technologiesが別の会社と提携した際、
   顧客からスパイウェアに感染したとクレームが殺到し、
   評判を落とす危機に直面していた。

 ・内容:
  −まず最初に「GroundHogDay」と言うGroundhog(ウッドチャック:
   草食性のモルモット)の様子を面白おかしくリポートするイベント
   ブログを立ち上げた。

   その後、ハリケーンの情報共有ブログをスタートし、
   再びメディアに取り上げられるようになった。

   信頼を回復する契機となったのはWeatherBug社の
   chief privacy officerがカスタマーサポートに届いたあらゆる質問に
   答える「blog.weatherbug.com」を開設したことである。

   以来、WeatherBug社はかつての信頼を取り戻し、
   多くの著名なブロガー達から好意的に思われている。

 ・ポイント:
  −ブログのメリットは顧客と直接対話ができることである。
   不満を持っている顧客との対話を避けず、直接向かい合うことによって
   逆に信頼を得ることができた。

2)CooperKatz社の新サービス

CooperKatz社では、既存クライアントと新規顧客向けに
新たな新商品を開発している。

1:危機管理ツール「lockbox」

 −クライアントに危機が発生した際に使われる「安全装置」ブログ。
  クライアントに起こりうる危機を予期し、誰がスポークスパーソンになるのか、
  発言するべきポイント、想定される質問などを事前に押さえ、
  実際に危機に直面した際に、即座に直接の利害関係者と対話する
  ことができるようにするサービス。

2:ブログモニタリングサービス「blogwatch」

 −CooperKatz社のジュニアチームメンバーが
  クライアント、クライアントの製品・市場について
  デイリーで様々なブログをモニタリング。ブログの
  記事内容に応じて、クライアントリスクを診断する。

 −クライアントにとっては安価で役に立つサービスであり、
  CooperKatz社にとっても利益率の高い事業である。
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2005年04月05日

Marketing/PR Misc - April 4, 2005

新しい会社での仕事が始まりました。
「楽しいけど、忙しい」そんな毎日の幕開け。

■かつてのPRはこうだった(Online Public Relations Thoughts)
This film from 1927 is a painful reminder that AT&T had once the largest public relations department in the world. Now AT&T is no more, and the thousands of PR people that once worked for the firm are retired or doing other things.

■シリコンバレーのエバンジェリスト・Guy Kawasakiのスピーチ(brand autopsy)
Guy’s Top 10 Rules for Evangelism.
#1: Make Meaning.
#2: Niche Thyself.
#3: Don’t be Paranoid.
#4: Localize the Pain.
#5: Let 100 Flowers Blossom.
#6: Look for Agnostics, not Atheists.
#7: Enable Test Drives.
#8: Provide a Slippery Slope.
#9: Foster Team Spirit.
#10: Don’t Ask Anyone to Do Something You Wouldn’t.
#11: Be a Mensch.


■PRの未来形(PR Opinions)
Too often PR becomes synonymous with media relations. That will become less prevalent as we move forward. PR in the future will need a whole host of new skills to go with what we already have. These include our ability to communicate on a one-to-one basis but more importantly it means understanding how people find information online, how people like to recieve information. As search engines have become the single most popular way to find information across the Internet, new skills such as Search Engine Optimization will become increasingly important for PR people.


■PRエグゼクティブインタビュー特集(Musings from POP! Public Relations)
Musings from POP! Public RelationsではPRエグゼクティブのインタビュー特集を
連載中。
PR Face2Face is a special series of interviews with the top public relations and publicity professionals in the country, as well as with people involved in the public relations world. The fourth is Chris Shipley, the executive producer of The DEMO Conferences.

Ronn Torossian(5WPR)、Howard Rubenstein(Rubenstein Associates)、
Pam Talbot(Edelman US)に引き続き、
第四回となる今回はThe DEMO Conference のChris Shipley。


■IABC会長ブログ

IABC(International Association of Business Communicators)会長David Kistleのブログ
posted by Yahnny at 01:53| Comment(0) | TrackBack(0) | マーケティング・PR | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年03月31日

企業ブログは「ハイブリッドアプローチ」で

Micro Persuasionによれば
企業ブログが普及している一方で、その導入方法は
大きく3通りあるという。

1つはボトムアップアプローチ。これは有機的、あるいは
企業側からの要望に応じてスタートするケース。
基本的にはこのやり方が一番うまくいく。
有名な例では、MicrosoftSunなどが挙げられる。
ボトムアップアプローチでは、検閲無しで従業員が思い思いに
率直な意見を述べることができるため、面白い。
反面、非常にリスキーでもある。うまくやれば、ボトムアップブログ
は企業を変えることができる。

2つ目はトップダウンアプローチ。大半の企業ブログはトップダウン
アプローチでスタートしているケースが多い。経営者、マーケティング
担当者、人事担当者などからのインプットを元に綿密なブログ戦略を立て
運営していくやり方だ。そこでは、どんなテーマで、いつ、どこで、誰が
ブログを書くかまで決められる。有名な例では、殆どの大手メディア企業、
GMCiscoなど。

そして、3つ目として、トップダウンとボトムダウンの中間に
位置づけられる「ハイブリッドアプローチ」は
企業側がトップダウンアプローチを取りつつも、同時にボトムアップ
ブログを奨励する、というものである。特筆すべき例としては
Yahoo!がある。彼らは、Voce Communicationsにより手がけられた
戦略的コミュニケーションツールとしての企業ブログを持ちつつ、
同時にボトムアップブログとして、Jeremy Zawodnyのような有名な
ブロガーを抱えている。

Micro PersuasionのSteve Rubel氏は、大企業に対して
ブログ導入コンサルティングを行っているが、
実質大半の企業がトップダウンアプローチを執っている。
しかし、理想的には「ハイブリッドアプローチ」が望ましいという。

ハイブリッドアプローチを執る企業に対しては、Rubel氏は
選別された企業内グループの社員に対して、企業戦略の
一環としてブログを書くように指導する一方で、既に
自分の意見を表現するためにブログを利用している社員を
レバレッジさせる方法を見つけ出すという。

ソース:Bottom Up vs. Top Down Corporate Blogging(Micro Persuasion)
posted by Yahnny at 20:51| Comment(0) | TrackBack(0) | マーケティング・PR | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

TV-CMの衰退とプロダクトプレイスメントの興隆

TiVoのようなデジタルビデオレコーダーやビデオオンデマンドの
普及にともない、TV-CM(30秒スポット)は今後どのような変遷をとげていくのか、
3月27日のThe New York Timesでは「The Future of the 30-Second Spot」
と題してTV-CMの未来像についての特集記事を掲載している。

冒頭ページサマリー:
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TV-CMは今後、ダイレクトメールのように
視聴者の生活習慣・属性に応じて、究極的には
世帯ごと・区域ごとにカスタマイズされるようになっていくとのこと。

たとえば、もしあなたが犬を飼っていないなら、Puppy ChowやIamsの
広告を大量に見させられることはなくなる。また、コンピューターが
「家庭の主(父親)」がリモコンの操縦権を握っていると判断すれば
ティーンエージャーの娘が見るようなフェミニンな広告を見る必要がなくなる。
また、Mercedes S.U.V.のCMが見ている人が、S.U.V.のヴァーチャル試乗、
もしくは実車の試乗を望むなら、リモコンでボタンを押すだけで
申し込みができるようになる。

このような技術を実現させるために、現在Invidi Technologies、
Visible World、Navic Networks、OpenTVといった企業が
ケーブルTVや衛星放送業者に自社技術を売り込んでいるが、
彼らの目的はみな同じである。

それは、視聴者が番組を(ザッピングせず)見続けてくれるよう
より視聴者の生活に広告を関連させることである。

コマーシャルは視聴者をいらつかせるのではなく、視聴者が望む、あるいは
熱望するような情報を提供する役割を担うようになる。

しかし、変化を望まない産業(テレビ産業)にとって、この未来像は容易には
実現し難いだろう。また、典型的な「受動的」な視聴者がCMとインタラクティブに
やりとりするか、という点についても疑問があり、加えて、プライバシー問題も
懸念されている(広告主は視聴者が望む以上に、視聴者の生活習慣について
知りたがるようになるだろう)

また、多くのマーケターは、ケーブルTVや衛星放送業者が
(広告をコントロールすることになる)新しい放送技術を
テレビ局側と共有することなく、独占してしまうのではないか
と懸念している。

詳しくはこちら
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一方で、TiVoのようなTV-CMをスキップすることができる
技術の登場により、今後確実に、プロダクトプレイスメントのような
TV番組とTV-CMが融合(branded entertainment)した形態の
広告がますます増えていくことが予想される。

この傾向を後押しするかのように、殆どの消費者は
プロダクトプレイスメントは気にならない、という
調査結果(adrants)も出ている。

ただ、その効果測定方法については未だ不明確であり、
消費者認知を高めるという点についても疑問視をする声も
あることから、当面は試行錯誤を繰り返しつつ手探り状態で
普及していくだろう。
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2005年03月30日

ヒップホップの歌詞にもプロダクトプレイスメント

AdAge誌によると、McDonald'sがヒップホップの歌詞に
プロダクトプレイスメントを実施するという。
歌詞の中に“Big Mac”というワードが挿入された楽曲が
ラジオでかかる毎に、毎回1ドル〜5ドルがアーティストに
支払われる。 via adland

今回このMcDonald'sのプロダクトプレイスメントを
行うにあたり、アーティストの選定をサポートしたのは
Maven Strategiesというマーケティング会社。

Maven Strategiesは昨年も“Seagrams gin”というワードを
Kanye West、Twista、the Franchise Boys、Petey Pablo
といったラップアーティストの歌詞の中に挿入する
プロダクトプレイスメントのサポートを行った実績がある。
特にPetey Pabloの「Freek-a-leek」という曲は
昨年のBillboardヒップホップチャートでNo.2にランクし
ラジオでは350,000回演奏されたという。

ソース:McDonald's product placing "Big Mac" in rap lyrics.(adland)
posted by Yahnny at 23:44| Comment(0) | TrackBack(0) | マーケティング・PR | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年03月29日

新しい広告の形?"branded entertainment"

全米広告主協会(ANA)によるサーベイ調査によれば
63%のマーケターが「昨年branded entertainment projectに参加した」
と回答したという via Adrants

広告とエンターテイメント産業の統合・「branded entertainment」は
単なるプロダクトプレイスメントに留まらず
“適切なコンテキストにおけるプロダクトの統合”(by ANA)である。

A convergence of the advertising and entertainment industries, branded entertainment is more than just product placement, according to the ANA; it is the integration of a product within an appropriate context.

また、同調査で42%のマーケターがbranded entertainmentを
marketing mixに統合することの一番のベネフィットは
「消費者との強い感情的なコネクションを築けること」と答えている。

この数字は回答者によって選択された、他のベネフィットの2倍に上った。

ソース:Survey: Most Advertisers Engage in Branded Entertainment(Adrants)


また、同AMAのTVフォーラムの席上にて
CBS会長Leslie Moonves氏は
branded entertainmentの需要が高まっていることを受けて
brand integration feeを(広告費とは別途に)別途徴収することを
検討していると述べている。

CBSは現在、プロダクトプレイスメントの費用を別途徴収しておらず
価格設定は広告代理店とクライアント、メディアの水面下で行われている。
しかし、The Apprenticeなどを手がけるMark Burnett Productionsと
プロダクトプレイスメントエージェンシーMadison Roadの間で
プロダクトプレイスメントの収益配分に関して法廷闘争を繰り広げており
これも一つの契機になったと思われる。

ソース:Industry Scramble for Product Placement Profits Continues(AdAge.com)
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Richard Edelmanが考えるこれからのPR

3月21日のThe Globe and Mail誌によると
世界最大の独立系PR会社EdelmanのCEO・
Richard Edelman氏は、
「PR実務担当者は、今後、メッセージを伝達するための
手段として既存のメディアに依存しなくなってきている。
彼らはジャーナリストのように振舞う必要がある。」
とコメントしている。

以下、コメント引用

"The responsibility of PR people today has grown because we're not necessarily going through the media as a screen"

"If we're just putting stuff up [on the Internet] and people are reading it and accepting it as truth, then we should have a journalist-level quality as our objective instead of a promoter objective."

企業がユーザーと直接対話することができる
ブログや他のオンラインツールはPR活動の中心的役割を
既存のニュースメディアから奪いつつある。

伝統的に、PR実務担当者はメディアに対して
「自社のストーリーを伝えるよう説得すること」が
PR活動の中心だった。

今や、彼らはブロガー達に影響を及ぼしたり、
チャットルームにメッセージを投稿したりと、
パブリックと直接対話することに時間を費やしている。

ブログとチャットルームは世論を形成するのに
効果的なメディアだ。なぜならストーリーテラーは
スポークスパーソンでもなく、ジャーナリストでもない、
普通の人々だからである。

Edelmanが行ったサーベイ調査「The 2005 Edelman Trust Barometer」
によると、カナダ人は、企業についての見識を形成する際に
CEOやスポークスパーソンよりも、普通の人々をより信用する
という結果が出ている。

The Trust Barometer surveyed 1,500 "opinion leaders," including 150 Canadians. The survey found Canadian respondents are most likely to trust academics (61 per cent) followed by doctors or health-care specialists (56 per cent) and a "person like yourself" (55 per cent).

By comparison, entertainers and athletes are trusted by just 7 per cent of respondents, company PR reps by 10 per cent and CEOs by 22 per cent.


これはカナダで行われた最初の調査であるが
アメリカでは、このトレンドはより顕著である。

Among U.S. respondents, 56 per cent trust "a person like yourself" in the most recent survey, up from just 22 per cent two years ago.

これらの調査結果を受けて、Edelman氏は
"My father's great revolution was understanding the power of television,"
"What I've really understood since the mid-1990s is the power of this on-line business."
とコメントしている。

ソース:On-line era leaves media out of loop: PR expert(The Globe and Mail)
posted by Yahnny at 12:09| Comment(0) | TrackBack(0) | マーケティング・PR | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ブログ広告市場は伸び盛り?

3月25日のThe Wall Street Journalでは
ブログ広告市場について特集記事を掲載。

非常にわかりやすいので、サマリー紹介しときます。
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まず、市場の概況として、
ブログ広告の需要が伸びている一方で
多くの広告主は、特性上、自分たちでコントロールできない
ブログというメディアに苛立ちを感じている、という。


ブログの広告メディアとしての魅力として
 ・影響力のあるearly adopter層にリーチができる
 ・先進的な企業イメージを与えることができる
 ・広告費が安い

という利点がある一方で、

大半のブログは一個人によって執筆されているため
 ・編集が拙かったり、
 ・読者からの誹謗中傷なども多く書き込まれる、
など、広告主側からすれば不確定要素が非常に多く
むしろ、広告を掲載することによって、自社製品や
広告キャンペーンをブログ上で批判され、逆に
企業イメージに傷がつくことを恐れている。

結果、ブログ広告市場は未だアーリーステージ段階にあるという。

現在ブログは約8万ぐらいあると言われているが、広告を掲載している
ブログは殆どない。大半が趣味で運営されているか、せいぜいGoogleなど
からのテキスト広告である。テキスト広告はブログの訪問者が広告をクリック
したときだけ収益が上がる仕組みで、とてもブログ運営コストを賄うだけの
収益にはならない。

一方で、広告主にとっては、広告を出すことに見合う「健全な」
ブログを見つけることが不可欠だ。そのような状況の中で、
ブログと広告主双方のニーズを満たすためのマッチングサービスを
始めたのがBlogads.comである。

Blogads.comでは、6ヶ月間以上存在し、かつ(何らかの分野で)
影響力を持っているブログをデータベースに登録している。
広告主はBlogads.comを通してブログを選定し、広告を購入する、
という仕組みだ。

Blogads.comに現在登録されているブログは750サイト。
広告は週単位もしくは月単位で出稿することができ、価格は
10ドル〜3,000ドルまでの範囲で決められている。

Blogads.comに登録されているブログの中でも、とりわけ
広告主にとって“安全な場所”と考えられているのは
Gawker MediaやWeblogs Inc.,などの「ブログ出版社」によって
発行されているブログネットワークだ。

Gawker Media は2002年に設立され、Gawker (ゴシップ&カルチャー)、
Gizmodo (デジタル機器)、Jalopnik (自動車)など現在11のブログを
発行している。.

Weblogs Inc.,は現在76のブログを発行し、直近の4ヶ月間で
92万5千ドルの広告収益を出した。


実際、SonyやAudiなど、広告主の側で、ブログを広告メディアとして利用し、
成功を収めている企業も既に幾つかある。

Sonyは、LifehackerというGawker Media発行のテクノロジー技術に
関するブログの冠スポンサーだ。

同じくGawker Media発行のJalopnikは、Audiを冠スポンサーとして
昨年立ち上げられたブログだ。


ただし、現状においてブログを広告メディアとして利用しているのは
厚顔な(thick-skinned)企業だけに限られている。
広告主側からしてみれば、読者からのコメントは予測不可能であり
否定的なコメントが書き込まれる可能性があるからだ。

しかしWeblogs Inc.,のファウンダーJason Calacanis氏によれば
「カスタマーフレンドリーな企業は臆病になる必要はない。
しかし、顧客から隠れ、顧客からのフィードバックを好まず、
顧客をぞんざいに扱っている企業にとっては、ブログは最悪の場所だ」


事実、多くの大企業はブログ広告について静観を決め込んでいる。
WPPグループのデジタル広告エージェンシー mOne WorldwideのStuart Bogaty氏は
「広告代理店側で、ブロガー達が何を言っているかしっかり監視・コントロール
できるようになるまで、大企業は慎重な姿勢を崩さないだろう」とコメントしている。
しかし、
「もしそれができるようになったら、ブログの価値自体が下がることになる」

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ソース:Many Advertisers Find Blogging Frontier Is Still Too Wild
(The Wall Street Journal)
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2005年03月26日

NY Timesにホリエモン登場

3月24日のThe New York Times紙では
ライブドアによるニッポン放送〜フジテレビ買収騒動を
フィーチャーした記事を掲載。

■A Takeover Roils Japan: Politeness Out, Hostility In(The New York Times)


とりたてて真新しいことは書いてありませんが、

"The spike-haired Mr. Horie, who prefers T-shirts and khakis, is being portrayed as the representative of a young, more Westernized Japan taking on the country's clubby corporate leaders."

「海外メディアから見たホリエモン像」がわかって面白い。

posted by Yahnny at 18:25| Comment(8) | TrackBack(0) | マーケティング・PR | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年03月25日

アメリカではメディア企業の解体がブーム?

ちょっと古いですが、3月17日のBusiness Week誌によると
Viacom, Disney, Liberty Mediaなど複合メディア大手が
次々とグループ企業の分離・解体に着手しているという。

例えばViacomでは、3月16日に、CBS、Infinity Broadcasting、
Viacom Outdoorからなる企業群と、MTVをはじめとしたケーブル局、
Paramount studioなどからなる企業群に分割することを発表した。

Viacom発表の前日、3月15日にはLiberty Mediaが、ケーブル局
Discovery Communicationsとハリウッドの番組制作・編集会社
Ascent Mediaの株式の50%を分離・独立する計画を発表。

2月25日には、Walt DisneyがアイスホッケーチームMighty Ducks
を60億ドルで売却。これは昨年11月の子供服チェーンChildren's Place
による米DisneyStore買収に続く流れである。

このトレンドについて、
UCLA Anderson School のGigi Johnson氏は

"There was a time when size mattered more than consistency, but it turns out it's hard for investors to decipher these companies and assess their business risks on their own. If you are buying Viacom today, you're buying an overly diversified media company, one in almost every sector of the industry's future."

とコメントしている。

つまり、昔はグループとしての一貫性よりも企業規模が重要だったが、
投資家が投資を行うにあたり、多様化・肥大化した企業郡に関する
業績・リスクなどをまとめて評価するのが困難であるために、マーケット
から敬遠されてしまっている、という背景があるようだ。

メディアの統合・合併の元々の契機となったのは
2000年のTime WarnerのAOLへの売却であるが
マーケットで酷評され、(Steve Caseに代わって)
新たに就任したCEOがWarner Music Groupや
Comedy Central の株式50%、2つのアトランタにある
スポーツチームなど、50億ドル分の資産を売却している。

ソース:Media: Breaking Up Is Easy To Do(BusinessWeek)
posted by Yahnny at 14:42| Comment(0) | TrackBack(0) | マーケティング・PR | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Pepsi One vs Coca Cola Zero

先日Pepsi Oneの再ローンチの記事を紹介しましたが
コーラ市場最大手・Coca Colaでは
6月にCoca Cola Zeroを発売するそうです via Ad Innovator

Coca Cola ZeroはPepsi One同様カロリーゼロ、ヤングアダルトターゲット、
とPepsi Oneと真っ向から対決する形になります。

実は、Coca Colaは「Tab」という男性向け
ノンカロリーコーラを1962年より発売しています。
これとCoca Cola Zeroとの棲み分けはどうなるのでしょうか。

・・・と思って、さっきU.S.のCoca Cola社のホームページで
Tabの製品情報を調べてみたら、

Tab has achieved a retro pou-culture status and has the reputation
of being somewhat hard to find.

と書いてあり、Coca社としてTabを今後積極的にプロモーションする気は
無いみたいですし、全く別物と考えて良いですね。


P.S.
ちなみに、10数年前に日本で「Tab Clear」という製品が発売され
俵孝太郎を起用したCMで話題になりましたが(その後全く売れず撤退)
これはTab の透明バージョンだそうです。
posted by Yahnny at 10:47| Comment(1) | TrackBack(3) | マーケティング・PR | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

既存メディアから見たブロガー像

CNNでは、2月14日よりニュース番組「Inside Politics」内に
ブログをテーマとしたニュースコーナー「Inside the Blog」を
スタートした(デイリー形式で毎回4分間)。これは、全米の
ケーブル及びネットワーク局の中で初めての試みとなる。

Inside the Blogでは、ブロガー達の政治問題に関する
レポートや意見などを主に取り上げている。

そして、3月21日のUSA TODAY誌では、
番組開始後の反響についてレポートしている。

なかでもUniversity of Southern Californiaのデジタルセンターを
運営しているJeffrey Cole氏のコメントが興味深かったので
以下、転載。

ブロガー達の間で噂になっている話題を取り上げることは、
世の中で起こっている様々なニュースに対して良い洞察を与えてくれる。

しかし、問題はブロガー達のアイデアに値するほど、CNN側があまり
ブロガー達に対して敬意を支払っていないことだ。

彼らを「見世物」のように扱ってはいけない。
彼らは自分のブログのことを真剣に考えている。
ブロガー達の間では、他のあらゆる議論や討論の情報ソースと同じくらい
様々で複雑な情報が入り乱れている。彼らを十把一絡げに扱うのは間違いだ。

彼らは優秀なジャーナリストになる充分な素養を持っている。
彼らが何者であるか、彼らが何を言っているか、そして
彼らの発言がどれだけ的確で、彼らの提供する情報がどれだけ役立つか、
しっかり認識しなくてはならない。


ソース:It's prime time for blogs on CNN's 'Inside Politics'(USA TODAY)
posted by Yahnny at 00:22| Comment(0) | TrackBack(0) | マーケティング・PR | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年03月22日

ソーシャルネットワークというビジネス

3月21日のWired Newsでは、
「ソーシャルネットワーキング」ブームがこの1年以上続いており
着実にユーザーが増えている一方で、どのソーシャルネットワーク
サービスもいまだに収益を上げる術が見つかっていないことに
ついて言及している。

以下サマリー:

まず、ソーシャルネットワーキングサービスのトレンドについて、
ここ最近は有名人が多数登録するようになった。

例えば、若手ビジネスマンを対象としたネットワーキングサイト
LinkedInでは、Reality TV"The Apprentice2"で優勝した
Kelly Perdewや、Real Networks のCEO Rob Glaser、
果てはBill Gatesまでメンバーだという(※)。
※但し、通常の検索では見つからない設定になっている

また、MySpace.comでは、REM のボーカルMichael Stipeが
最新のアルバムについてのディスカッションスレッドを開設したり
Friendsterでは、映画「Hitch」でWill Smith扮するキャラクターや
Foxの新コメディー「Stacked」でPamela Anderson扮するキャラクターなど
映画やTVに登場するキャラクターの公式プロフィール
を参照できるようになっている。

このトレンドを受けて、ソーシャルネットワーキングサイトは
もはや人々が“友達の友達”と繋がることによって
わびしい社会生活を盛り上げるための場所ではなくなった、
と見ることができる。

その一方で、ソーシャルネットワーキングサイト自体が
新規会員を獲得するためのマーケティングツールとして
有名人を利用している、という見方もできる。

しかし、過去2年間のうちに数々のソーシャルネットワーキングベンチャーが
立ち上げられ、今週Yahoo!がソーシャルネットワークとブログを融合した
新サービス「Yahoo 360」を立ち上げたことにより
ビジネスモデルとしてのソーシャルネットワーキングの魅力は
さらに増しつつある。

彼らに共通しているのは、ネットワークで繋がっている人々を
収益に転換させることである。この目的を達成するために
FriendsterやLinkedInなど幾つかのサイトはベンチャーキャピタルから
数十億の資金提供を受けた。

いまのところ、その目的は達成されていないけれども、
彼らは未だ楽観的である。

LinkedInのGuericke氏は
「去年は周囲から一歩抜きん出ることが目的だった。
今年は利便性を高め、収益を上げることに注力する」
とコメントしている。

今月、LinkedInは初の「プレミアム」サービスとして
求人広告の掲載を始めた。求人企業側が費用を支払うと
サイト上で求人の募集をすることができる仕組みだ。

Guericke氏は、「広告収益と求人広告からの収益により
来年早々には損益分岐点に達するだろう」、と述べている。


一方、競合サイトのRyzeでは、購読料をユーザーから
徴収することにより「数年間」収益を上げてきた。

このサイトでは、誰でも無料で会員登録できるが
2等以上離れた人とコンタクトをとる場合には
費用を支払わなければならない。

また、コストを削減するために、たった7人で
サイトを運営している。


一方、1,600万人のユーザーを抱えるFriendsterでは、
来月にも営業費用をカバーするだけの収益が上がる
予定だとし、その一方、新たにベンチャーキャピタルからの
融資を受ける予定はないという。

Friendsterの8倍のユニークユーザーがいると主張する
MySpace.comでは、
「ソーシャルネットワークが最終目的ではない」とし、
ソーシャルネットワークにブログ、ゲーム、音楽などを
加えたポータル戦略を執っている。

MySpaceユーザーの平均年齢は16歳〜32歳と若く、
これは(彼らの主な収益源である)広告主に対して
セールスポイントになる、としている。

ソース: Are Socialites Still Networking? (Wired News)
posted by Yahnny at 20:58| Comment(1) | TrackBack(0) | マーケティング・PR | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年03月21日

「TVCMナシ、有名人ナシ」Pepsi Oneキャンペーン

Pepsiはタレント・有名人を起用した大掛かりなTVCMで
有名ですが、3月16日のThe New York Timesによれば
今回Pepsiのダイエットコーラ「Pepsi One」の
キャンペーンについて、TVCM無し、有名人の起用無し
でプロモーションを行うとのこと。

PepsiOneは1998年に発売され、ダイエット飲料でありながら
ダイエット飲料特有の人工的な甘さが無い、というのが売りで
発売時は有名人を起用した大々的なプロモーションを行い
一時的に人気に火がつきました。しかし、結局、コーラ飲料市場
最大手のコカコーラのシェアを奪うことができず、むしろダイエット
ペプシとのカニバライゼーションを起こして市場から消えた(※)、
といういわくつきの商品。

※厳密にはまだ売られているものの、1999年の83,700ケースの
売上げをピークに、2003年には19,200ケースに激減。
少なくとも僕はNYに一年いて一度も目にしたことがありませんでした。

今回のキャンペーンは、splendaという甘味料を使った
新しいPepsi Oneを市場に再投入する、というもので
男性をよりターゲットにしている。Diet PepsiとDiet Cokeは
消費者が女性に偏っているためである。

20代男性における最も大きな問題は
「ダイエット」という言葉とダイエット飲料そのものに
ネガティブなイメージを抱いており、
今回のキャンペーンではそれを払拭するために、
従来とは異なるマーケティング手法を用いた。

具体的には、oneify.comという特設のサイトを立ち上げ
交通広告、トレーディングカード、雑誌広告、アートショーを模した
プロモーションイベント等を展開するという。

ソース:Pepsi One Goes on a Television-Free, Celebrity-Free Commercial Diet
(The New York Times)


20代男性を対象にしているのに、ブログを使うとか口コミキャンペーンを
やるとか、もう少しドラスティックなやり方は無いものでしょうか。
ただ、あのペプシがTVCMを使わずにキャンペーンを行う、というのは
エポックメイキングな出来事だと思います。
posted by Yahnny at 19:51| Comment(0) | TrackBack(0) | マーケティング・PR | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

RSSを企業が利用するための10のアイデア

Blogging Planetからの原文をサマリーで掲載

1)RSS offers a way for users to organize incoming information - on their terms. Email is an increasingly problematic communications tool due to the growth of spam and the overwhelming amount of email most businesspeople receive.

2)RSS provides a great channel for delivering press releases to the journalists and analysts who are covering your company without clogging up their email inboxes.

3)Keep your partners informed. Add an RSS feed to your extranet or partner area and keep it populated with press releases, announcements, product detail, meetings, etc.

4) Keep your customers informed. Journalists and analysts aren't the only people who will subscribe to your news release feed.

5) Provide specific informational categories so people can just receive what they are most interested in.

6) Make your resource centers/online libraries dynamic! Use RSS to inform audiences of new case studies, white papers, and presentations.

7) Put your events to work for you online. Create an RSS feed for each event you plan, as well as a general event feed that keeps your audiences up to date on where and when your organization will appear.

8) Capture and publish the buzz. By setting up an RSS feed that captures and publishes everything that is being said about your organization online, you can keep your audiences up to date on the buzz in an automated, easy-to-manage manner.

9) Set up a feed for special promotions. Provide limited-time only product discounts, early-bird specials to events, prizes and more to key customer sets.

10) You can just as easily create private (password-protected) RSS feeds as public ones. These can be a great way to keep employees, partners, customers informed of company happenings, events, promotions, office closings, and other information you don't necessarily want widely available.

ソース:Ten Ideas for Corporate RSS Feeds(Blogging Planet)
posted by Yahnny at 19:44| Comment(1) | TrackBack(0) | マーケティング・PR | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

PoweR Girls炎上

先日MTVでスタートした、NYのPR会社を舞台としたRealty TV「PoweR Girls」ですが
Boston Globe、New York Times、Associated Press(AP)、Newsday、New York Post
等、大手メディアから大批判の波にさらされているようです。via PR Fuel

■Grubman's PoweR Girls Panned
posted by Yahnny at 19:40| Comment(0) | TrackBack(0) | マーケティング・PR | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

プロモーションツールとしてのソーシャルネットワーク

ちょっと古い記事になりますが、昨年12月3日のThe New York Timesで
ソーシャルネットワークについての記事があったので紹介します。

この記事は、P&GがソーシャルネットワーキングサイトMySpace.comにて
人気歌手Hilary Duffのプロフィールを使ってデオドラント製品
「Secret Sparkle」の実験的プロモーションを始めた、というもの。

MySpace.comのサイトでは、Secret Sparkleのロゴがついた
Hilary Duffのプロフィールを掲載し、それを発見したユーザーは、
抽選でiPodが当選する懸賞に応募することができる。

このプロモーションは、高価でトラディショナルな広告の象徴である
スーパーボウルのCMとは対極を成すものである。しかしP&Gは、
メディアの選択肢及び消費者側によるコントロールが増しているなか、
マスマーケティングは効果を失いつつあり、新しい方法を模索したい
ということでこのプロモーションを行うことを決めたという。

これまでも、有名人が自分の作品及び自己の宣伝のために
MySpaceのサイトを利用してきたけれども、有名人とコンシューマー
プロダクトを組み合わせた広告はP&Gが初めての例だと言う。

ソーシャルネットワーキングサイトは、とりわけ音楽ファンと相性が良く、
企業がターゲットとするユーザーへの到達手段となりつつある。

実際、広告主はプロモーションツールとしての利用方法について
不明確でありながらもソーシャルネットワーキングサイトに高い関心を示しており、
MySpaceにバナー広告を掲載している企業は、 Consumer Research Corporation、
DesignerBag4Free.com、Radio Shack、Verizon Wireless、WinSweepstakes.netと
多岐に渡っている。

昨年の6月から、MySpace.comの音楽セクションでは、アーティストもしくは
レコードレーベルがプロフィールを作成し、サイト上から楽曲・ビデオクリップなどを
ダウンロードさせることが可能になった。例えばR.E.M.は昨年11月にMySpace の音楽
セクションにて2週間限定でニューアルバムの無料視聴を行い、アルバムの宣伝を
行った。

また、昨夏より、MySpace.comでは新作映画のプロモーションもスタート。
例えば映画「Anchorman」の宣伝で、Will Ferrell扮する主人公"Ron Burgundy"の
プロフィールを掲載。また「The Bourne Supremacy」の宣伝ではMatt Damon扮する
"Jason Bourne"のプロフィールを掲載した。

一方、競合であるFriendsterも、Cingular、the College Loan Corporation、
the Kissimmee-St. Cloud Convention and Visitors Bureau、T-Mobileなど
様々な企業に対してバナー及びボックス型広告を販売している。

最近では、量販店のTargetがholiday campaignの一環としてFriendsterを利用した。
このキャンペーンはTargetのWebサイトにてユーザーがリクエストした
Heidi Klumやダースベイダーといったキャラクターから、無料の目覚ましコール
が受けられる、というもので、TargetはこれらのキャラクターをFriendsterの
サイトに掲載した。

しかし、他のオンライン上の物事同様、混乱を招く可能性がある。
なぜなら、正確なプロフィールを登録する数百万人ユーザー以外にも
無数の虚偽のプロフィールを掲載するユーザーがいるからである。
例えば、MySpace.comで"Hilary Duff"と検索すると、彼女の名前で
99人のプロフィールが現われる。その中にはWashington州のYakimaに
住む22歳の男性も含まれている。

また、(本物の)Hilary Duffのプロフィールも、彼女が所属する
Hollywood Recordsの宣伝担当者によって操作されており、
明らかに無名のサークルを徘徊する私(この記事を執筆している記者)
ですら、数時間でMySpaceサイト上でHirary Duffと友達関係を
築くことができた。

ソース:Pitch to Online Crowd Mixes Pop Stars and Personals
(The New York Times)
posted by Yahnny at 19:38| Comment(0) | TrackBack(1) | マーケティング・PR | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年03月20日

スーパーボウルCM→ブログで有名人に

アメリカ最大のスポーツイベントであり、テレビCM広告料が
最も高くて有名なスーパーボウル。

そこで放映されたコマーシャルは毎年話題になるが
なかでも今年の話題は、Pepsi/iTunesの共同CMに
出演した女性Mandy Fujiko Amano。

話題になったCMはこちら

人気が急騰する契機になったのが、
ミシガン大学の学生Justin氏がこのCMを見て
立ち上げた「That Pepsi Girl」というブログ。

Justin氏はブログ上で
"Oh Pepsi Girl. I wish i knew your name. Because i'm in love with you Pepsi Girl. Your eyes, that smile, they way you unscrew that bottle of Pepsi... you're so hot. I love you. Please marry me. I'll buy you all the Pepsi in the world. And maybe an iPod too. I'll try to score one for you by doing that free iPods thing."
とコメントしている。

ソース:
 ・Pepsi Girl Spawns Fan Site(Adrants)
 ・Fan Blog Advances Career of Pepsi/iTunes Girl(Adrants)

P.S.
ちなみに彼女は名前からも判るとおり
日本人とアイルランド人のハーフだそうです。
posted by Yahnny at 19:38| Comment(3) | TrackBack(0) | マーケティング・PR | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする