佐々木かをり対談(ewoman)より
■英語でのコミュニケーションスキル向上に大切なこと
「わたしはいつも、間違いを恐れてはいけないと言っています。コミュニケーションにおいて、あなたのメッセージの7%は、実際に話した言葉から伝わります。でも、メッセージの55%はボディランゲージ、38%は話す声のトーンで決まります。ネイティブスピーカーの優位点は、実はほんのわずかなのです。彼らは言葉では最高点を取れますが、そこにアイコンタクトなどのボディランゲージや声の調子といったメッセージが混ざります。
それに対し、日本人は英語のスキルは限られていますが、そこに誠実な声の調子や正しいボディランゲージを加えれば、ネイティブスピーカーより良いコミュニケーションをすることも可能となるのです。このことを話すたび、みなショックを受けますが、でも真実です。第二言語を話すときは文法や言葉にとらわれやすいですが、実は、それはメッセージ全体の中ではたいして重要でないのです。」
■日本人のコミュニケーションにおける間違い
「日本人はとても控えめで、西洋人から見ると、謝りすぎだと思います。ビジネスの相手である欧米人は、謝りすぎとか控えめという態度をとりません。彼らは、実際には何もわかっていなくても、わかっているふりをすることが得意なのです。「モノにするまでふりをしろ」という言葉があるほどです。
ですから日本人には、「もっと自信を見せなさい、相手もわかったふりをしているのだから、おどおどしてはいけません」とアドバイスしています。日本人にとって相手の欧米人はよく下調べをしているように見えます。これに対して日本人は、あなたの会社をよく知らないと言ったりします。でも実は、日本人のほうが知っていたりする。だから、「相手は十分な準備ができているのだ」などと頭から信用しないことです。」