・Cross-Media 2.0/ClickZ Network
アメリカではProduct Placement広告とネット広告を
組み合わせたパッケージ広告が人気の兆し。
ポータルサイトMSNが、RealityTV製作会社Mark Burnett Productionsと
新作のTV番組において、番組内のコンテンツと広告に関して提携することを
明らかにした。
新番組は「INXS Rock Star」。これは音楽バンドINXSの
ボーカルを一般からのオーディション形式で選抜していく模様を
描いたReality TVでCBS系列で放送される。
これは、昨年Yahoo!とMark Burnettが、Reality TV「The Apprentice」に
おいて、コンテンツと広告の分野で提携し、成功をおさめたことを
受けてのものだと思われる。
「The Apprentice 」は、かの不動産王Donald Trumpをチェアマンに、
10数名の志願者たちが毎週勝ち残りをかけて様々な課題に挑み、
最終的に勝ち残った者がトランプのapprentice(弟子)として、
Trumpの関連会社の経営権+数千万円のサラリーを得ることができる
というTV番組で、毎回高い視聴率を記録する超人気番組である。
志願者たちに課される課題は、いわゆるビジネススクールのケース
スタディ方式で、毎回Pepsi、Levi's、Dove、Nestleなどの企業を取り上げ、
プロモーション戦略の立案・新商品開発・セールスなどを行う。
制作会社のMark Burnettは、番組内で取り上げられる企業に対して
Product Placement feeとして広告料を徴収する一方で、
Yahoo!と提携して「Product Placement+ネット広告」という形で
パッケージ化して売り出したところ、これが大きな反響を呼んだ。
例えば、Levi'sが取り上げられた回では、
番組の最後に
「今回取り上げられたジーンズを見たかったら、Yahoo!ショッピングの
サイトにアクセスして"Apprentice Jeans"と検索してみてください」
という告知がなされる。
一方、Yahoo!のトップページでは、Yahoo!ショッピングへのリンクが張られ
番組内で志願者達が制作したLevi'sのカタログとジーンズが手に入る
JCPenneyのサイトへと誘導される仕組みになっている。
その後数週間、JCPenneyのサイトは80%増えたという。
Product Placementでブランドの刷り込みを行いつつ、
ネット広告で実利を取る、という戦略ですね。