2007年06月14日

米McDonaldがMom向けインフルサーマーケティングを開始

もう一つAdAgeの記事を紹介。

子供を持つ母親にとって、とかく「体に悪い」「ジャンクフード」
というイメージがついて回るMcDonaldは、いわば“母親の敵”なわけですが
母親(Mom)ブロガーを取り込むインフルエンサーマーケティングを
米McDonaldが始めています。

その取り組みとは、"Mom's Quality Correspondents"というキャンペーンで
影響力のある「母親ブロガー」にMcDonaldの農場や牧場をレポートしてもらい
新鮮で体に良い食材が使われていることを理解してもらうというもの。

Mom's Quality Correspondents(既に募集は終了)
1-McDonalds-061107.jpg

母親レポーター候補者は、母親向けSNSやブログのなかから
影響力のあると思われる母親ブロガーをMcDonaldがリクルートし、
その中から最終的に選ばれるそうです。

選定された母親レポーターは2〜3日で最大3箇所の
農場を巡るフィールドトリップへ参加でき、さらに渡航費が
支給されるとのこと。

ソース:McDonald's Recruits Mom to Be Ultimate Influencer
posted by Yahnny at 02:20| Comment(0) | TrackBack(0) | マーケティング・PR | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

カスタマーサービスの未来形?Dellの「IdeaStorm」

今回は、前回のエントリ「ソーシャルメディアマーケティング失敗事例」
引用したiMedia Connectionの記事でも紹介されていたDellの話。

Dellは2005年に、アメリカの有名ブロガーJeff Jarvisが、Dellのカスタマーサービスの
対応の悪さを何度と無く自身のブログに書き込んだ結果、著しく評判を落とした
という失敗がありますが(その後、Dell会長のMichael Dell自ら謝罪)、これに教訓を得て、
DellはIdeaStormというコミュニティサイトを立ち上げました。

このコミュニティサイトは、コミュニティ参加者が考えている「Dellが次にするべきこと」に
Dellが耳を傾けるためのサイトで、Dellに対して何かアイデアを投稿したり、自分が
すばらしいと思うアイデアに投票・コメントすることができます。

6月11日のAdAgeの記事
によれば、IdeaStormでは、今や5,500件以上に渡るDellへの提案、
24,000件に及ぶコメントがつくほどになり、実際にそこから21件が採用されるに
至ったそうです。

AdAgeでは、この取り組みを「カスタマーサービスの未来形」として
詳しく取り上げています。

Dell Quells Critics With Web 2.0 Tack (AdAge)
- Social Media Has Turned Customer Service Inside-out for All to See -


これまでカスタマサービスといえば、企業 対 消費者の1対1の関係でしたが
今後は これらが全てWeb上に公開され1 対 n の関係になることにより、
カスタマーサービス機能自体もソーシャルメディアとしての役割に近づくのではないか
とのこと。

つまり、消費者に対して良い対応をすればブランド価値は高まるし
悪ければそれは著しく下がります。

もちろん、このような流れは今に始まった話ではなく、
東芝のカスタマーサポート事件など、顧客への対応が悪い企業が
ネット上で叩かれるという話はあったわけですが、IdeaStormが異なるのは
自社のサイト上で消費者の苦情や要望を全て公開し、サービスの改善に
繋げていくことにより、企業イメージを「マイナス」⇒「ゼロ」だけでなく
「ゼロ」⇒「プラス」へと発展させている点が違います。

類似の事例で、「ソーシャルコマース」という概念で紹介されていて
面白かったのが、米デルタ航空の事例。

顧客満足度が著しく低い米航空業界にあって、デルタ航空は
Change.Delta.comというサイトを立ち上げました。
このサイトでは、例えば「シーツをもっと大きくしてほしい」という
顧客からの提案・要望を受け付けたり、顧客が望むサービスや特典を
投票形式で受け付ける、という取り組みをしているそうです。


普通の大企業においては、なかなかここまでやるのは
ハードルが高いだろうなと思いますが、消費者・企業双方にとって
メリットがありますし、今後日本でもこういう事例が増えると良いなと
思った次第です。
posted by Yahnny at 02:12| Comment(0) | TrackBack(0) | マーケティング・PR | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月12日

失敗事例に学ぶソーシャルメディアマーケティング

人気PRブロガーであるBL Ochman女史が、
Wal-Mart、Sony、Dellなど米国ソーシャルメディアマーケティングの
有名な失敗事例をまとめていたのでご紹介

What Kills a Social Media Campaign (iMedia Connection)
070604_473x262.jpg


ちなみに、Wal-MartやSonyの事例は日本でも有名ですが、
Fordの事例は知らなかったです。


・・・Fordでは「Bold Moves」というマルチメディアキャンペーンを展開し、
「いまFordで起きていること」をテーマに30のビデオエピソードを紹介。

最終的に消費者をサイト内のコミュニティーに参加させ、巻き込むことで
Fordの取り組みを理解させることが目的だったのですが、
結果はというと・・・

And they did… in a big company, old media, ad-agency's-idea-of-social-media-marketing sort of way. What they produced, in 30 episodes, is an advertorial with little or no solution to Ford's dismal problems. The response? A great big yawn from blogs and mainstream media alike.

彼らがやったことというのは、大企業的で、オールドメディア的、広告代理店の
思いつく(一方的)マーケティング手法である。
30のエピソードで彼らが創り上げた作品は、Fordのネガティブな問題に言及しない、
あるいは解決策を提供しない、単なる編集広告(アドバトリアル)にすぎなかった。
その結果、ブログやメインストリームメディアから大反発を招いた。

ということで、消費者に対する誠実さを欠いていたことが
最大にして直接の失敗原因だったようです。


成功事例としては、宅配 DVD レンタルサービス会社 Netflixによる
『Netflix Prize』キャンペーンや、レゴブロックとコンピュータを使って
ロボット工作とプログラミングを体験する学習教材Lego Mindstorms による
消費者参加型コミュニティー「NXT LOG」
など。

【参考】Netflix、映画推薦システムの向上者に賞金100万ドル(japan.internet.com)


【参考】レゴ マインドストーム公式サイト(日本版)

紹介されている事例はいずれも有名なものばかりで
真新しさは無いですが、コンパクトにまとめられていて読みやすく、
サラッと米国ソーシャルメディアのトレンドを知るには参考になります。
posted by Yahnny at 00:30| Comment(1) | TrackBack(0) | マーケティング・PR | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月05日

「経済広報」掲載記事がアップされました

先日ご紹介した「経済広報」の執筆記事ですが
PDFがアップされたようです。

経済広報【2007. 5月号】No.333


ご興味ある方はどうぞ♪
posted by Yahnny at 23:00| Comment(0) | TrackBack(0) | マーケティング・PR | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ミニブログ「Twitter」模倣サイトが中国で増殖中

国営の遊園地が、ミッキーマウスやドラえもんそっくりなキャラクターを
堂々と使用するなど模倣がお家芸の中国ですが、ネットの世界でも
同じようです。

China Web2.0 Reviewによれば、このところ
Twitter の模倣サイトが中国で急速に増えているとのこと。

Popwuが最初にTwitter的なサービスを開始したのを皮切りに、
最近では以下のようなサイトが登場したそうです。

Jiwai.de
jiwai_logo.gif

Fanfou
fanfou_logo.png

Atnote
atnote_logo.png

Jiwai.de と Fanfouに至っては、ユーザーインターフェースまで
Twitterと全く同じ。.他のサイトも似たようなものです。


China Web2.0 Reviewでは
Will they become successful in local market as Twitter is globally? It is not easy, because the key success factor of Twitter is not its features but how it attract enough users to generate network effects, but most of early adopters may have been users of Twitter. Anyway, bridging language gap will provide opportunities for them, which one can successfully inspire viral marketing would be critical.
とし、「Twitterの成功要因は機能自体ではなく、ネットワーク外部性によるものであり、
中国の先進的ネットユーザー層は既にTwitterユーザーで他にスイッチしないだろうから
成功は難しいだろう」と見ています。


ソース:Jiwai.de and Fanfou: Twins of Twitter in China(China Web2.0 Review)
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2007年06月01日

宣伝、広報、メディアに携わる人のためのデジタルマガジンPatioTalk

このところ多忙につきブログが全く更新できていないわけですが、
この度、宣伝、広報、メディアに携わる人のためのデジタルマガジン
PatioTalk にて、Yahnnys.comの記事を提供させていただくことに
なりました。
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PatioTalk は、マーケティング、広告、そしてブランディングに関する最新情報を、企業戦略やメディア、広告業などに携わる専門家の方を対象にお届けするウェブメディアです。PatioTalk に掲載される情報は、プロのエディターが国内外のメディアをウォッチ、リサーチして集めて執筆、またはそれを翻訳したものです。時には、 PatioTalk が独占的に発表する最新情報もあります。
日本で海外のPR・マーケティング関連の情報が得られる
数少ないウェブサイトとしてオススメです。

ご興味ある方は是非ご覧になってみてください。

>>宣伝、広報、メディアに携わる人のためのデジタルマガジンPatioTalk
posted by Yahnny at 02:35| Comment(0) | TrackBack(1) | マーケティング・PR | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする